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Showing posts from August, 2010

お盆でございます

ニューヨークに赴任された日本男性たちの前に最初に立ちはだかる難関が家探しです。新築、新築と呪文のように唱えても案内されるのは亀の甲羅の如き年代物ばがりで、それこそ男と言えども鳥肌の立つような地下室があったりしまして、もしかしたらお化けなんかがいるのではないかしら、と早々に退散する始末です。ただ、この皮膚で感じる感覚が家探しの大切なポイントで、気持ちの晴れないお家は避けなければいけません。
 それで先ほどのお化けなんですが、いるか?と問われれば、いらしゃいます、が私の答えです。ただし、日本のお化けのような腫れた目で額から血を流し、恨めしがっているような陰気な霊ではなく、ご自分がかつて幸せに暮らした所を守るつもりで残っていらしゃるようです。
 残念ながら私には見る能力がないのですが、えっ、あなたも!と言うくらい、実態のない人物が見える人たちがいます。ある方は、東京の六本木に近いレストランのトイレの中で鎧兜を身に着けた武将を見かけたと言ってましたが、確かにあの辺りは武家屋敷のあった所ですから、悩める武将がウロウロしていても不思議はありません。
 またこちらでも駐在員のご家庭の小さいお子さんが自宅で「お母さん、あのおばさん、また来てるね、誰なの?」と聞かれて「誰もいませんよ、何を変なことを言って」と、いる、いないで親子喧嘩になったという話もあります。お盆の時期、自分のご先祖の霊は祀っても見知らぬ霊はお化け扱いですが、「千の風になって」の歌以来、霊の存在に心を開いた人も多いのです。オレはそんなものは信じない、と仰る方にはちょっと試して頂きたいのですが、もし夜中の1時から4時の間にトイレに目を覚ましたりしましたら、ついでに鏡の中をごらん頂きたいのです。きっとご自分以外にもう一人くらい知らない顔が写っているはずです。
 この夏の猛暑はいつパワー不足の停電になるかしれません。もしエアコンの効かない蒸し暑い夜に悩まされましたら、この鏡を覗く話を思い出してください。ぞっと涼しくなれること、うけあいでございます。
(住友不動産販売スカースデール店 小沢 恭子)